発酵コラム 11
ドイツの漬物、ザワークラウト
胃に良し、腸に良し!
最強の整腸食材
ザワークラウトはドイツの発酵食品。
塩もみしたキャベツをビンに詰めて、乳酸発酵させた酸っぱい漬物で、
旬のキャベツを丸ごと使ったドイツの保存食です。
キャベツが持つ乳酸菌で乳酸発酵した酸味なので、日本で流行った「酢キャベツ」とは別物。
香りづけや香辛料の違いによって、家庭ごとの味があるようです。
昔は寒い冬には、食材が不足がちになっていたため、長期保存ができて栄養価の高いザワークラウトはドイツの家庭に欠かせないものでした。
寒冷地で起こりがちなビタミンC不足による壊血病(かいけつびょう)の予防にも、キャベツがたっぷり食べられるので理想的な保存食でした。
現代でも、ビタミンCは体内に蓄積できないため、食生活が偏っている方や小食の方は、常備しておくと便利です。
肉料理の付け合わせの他、ソーセージと煮込んだり、マヨネーズと和えてサンドイッチにしたりと料理にも使います。
酸味があるので、こってりした料理も爽やかに食べられます。
ザワークラウトは、キャベツのビタミンCや食物繊維に加え、乳酸発酵によってさらにビタミンCが作られるため、生よりも栄養価が高いと言われます。
ビタミンCは熱で壊れてしまうので、できるだけそのまま食べましょう。
市販のビン詰めは、加熱処理をしていることがほとんどなので、気をつけて選ぶことが大事です。
また、キャベツのビタミンUは胃の粘膜の保護や修復をする効果もあるので、胃腸を整えるのにぴったりなのです。
ビタミンUは別名「キャベジン」。有名な胃腸薬と同じですね。
その上、乳酸菌の整腸作用もあるので、胃腸の弱い方には最強の味方ですね。
日持ちがするので、旬の冬キャベツが出回る時期にぜひ作ってみてください。
赤キャベツで作ると鮮やかで、お弁当にもぴったりのおかずになりますよ。